捜査第二課
pixi暗号資産詐欺事件
昭和83年12月18日
若年層に人気の会員制交流サイト【pixi ピクシィ】にて暗号資産に関するグループに所属していた
被害届が提出されたのは未成年を含む84名
【添付】pixi暗号資産グループメンバーリスト(黄色が被害者)
会員制交流サイト【pixi ピクシィ】で『少額を皆で持ち寄りグループ管理者(※マスター)が暗号資産運用、その報告をレポートし、意見を出し合う』というグループだった。昭和82年8月に作成される。利益が出れば1年ごとにメンバーで分け合うとうたっていた
事件の発覚は昭和83年6月15日。グループの突然の閉鎖を受け、「田中聖花」「斎藤仁」「杉並忠文」から被害届が提出される。その後、彼らの呼びかけで被害届が次々と提出される。
被害者は未成年を含む84名、被害額は5万~300万と幅広く、総額は5185万円
相手の素性も顔も知らない状態で交流できるサイトで、お互いに個人を特定するような情報をやりとりしていないため、状況の把握が難航
グループ管理者(※マスター)は、「未来は変えられる」が口癖で、レポートも読みやすく、心酔している者もいた
昭和82年12月頃からメンバー増加に伴い、副管理者(※サブマスター)が3名加わった。それ以降、副管理者がメインで動き、任意ではあるが投資額も高額になっていった。管理者(※マスター)と直接コンタクトできる機会が少なくなった。グループから抜ける人も増えた
グループは事件発覚して間もなく管理者により消去された。グループ自体が消去されてしまった場合、pixi側にも個別のやりとりのデータは残っていないとのこと。
被害届けの出されていない他のメンバーからも聞き取り調査をしたかったが、未成年の名前は登録されていないため断念
「クルA」と名乗っていた「久留米誠一(16)」が親の金を使い込み投資に充てており、グループ閉鎖後に自殺している。
副管理者(※サブマスター)に登録されている名前と年齢から「おとわこうた」は「乙和浩太」「音羽宏太」「音羽功太」の3名、「せんごくくらま」は「千石蔵馬」「仙石鞍馬」の2名、「せきぐちやすし」は候補が多すぎて絞り込めず。5名は全員関与を否定しており、インターネット対策課を通し発信者情報開示請求書を提出。
☑班長 □主任
☑係長
☑管理官 □理事官 □課長
☑主要課長 □参事官
☑部長 □方面本部長 □主要参事官
☑主要部長 □警視副総監
☑警視総監
インターネット対策課より管理者である『未来革命家』の特定および副管理者の特定には至らなかった。捜査は打ち切り。